相続はある日突然やってくるものです。遺言書作成や遺産分割のことで困り事はありませんか。
家族を悩ませるのは、争いが起きやすい「遺産分割協議」だけではありません。不動産の登記・分割から相続税申告まで、一連の手続きはどれも的確な判断が求められるものばかりです。

大阪府高槻市の弁護士法人あい湖法律事務所大阪高槻オフィスの弁護士が、これから人生のバトンを受け渡そうとする人へのサポートは、下記の通りです。

相続財産調査・解決方法のご提案

相続が発生したあと、遺産分割するにあたって、遺産がどれだけあるのか、相続人はだれか、どのように分けるのが妥当かとお悩みになられる方が多いです。兄弟、親子で争う気はないが、住宅ローンの頭金など兄弟間で不公平があるにもかかわらず、平等に分けるのはおかしいという至極妥当な感覚の方から相談を多数お受けしております。
当事務所では、法定相続人、遺産を調査し、これまでのご事情をお伺いして、どのような分割が妥当かといったことまでを助言させていただいております。

遺された家族が対立するケース 相続トラブルの類型

遺産承継の方法を巡って遺された家族が対立するケースは、高齢化とともに増加しています。
相続人の意見の食い違いを解決するための「遺産分割調停」の新受件数は毎年1万件以上に及び、減少する気配がありません。<参考:司法統計(平成18年~平成27年)>

こうした相続トラブルには、大別して4種類の類型があります。

遺産分割協議がまとまらない

最も多いのは、遺産の取り分を巡って対立が生じるトラブル例です。
トラブルの原因になるのは、金銭に対する欲求や「生前の苦労に報いてほしい」という感情だけではありません。遺産のなかに家族構成員の平穏な生活と不可分の資産が含まれており、その分割方法について判断が迷走しているケースも多く見られます。

遺産分割協議がまとまらないトラブルには、一定の解決方法を提示して意見を上手く折り合わせる役回りの専門家が必要不可欠です。

遺言書の内容に不満がある

各相続人の取り分は、法律で一定の目安が示されています(法定相続分・遺留分)。ところが実際には、法定相続分や遺留分を無視するような遺言書が残されており、一部の相続人が不満を強いられているケースが後を絶ちません。
さらに複雑なのは、生前に特定の家族だけが金銭的に優遇されていたり、遺産の使い込みを行っている人物が存在したりするケースです。

やはり、個別事例で法的に問題点を整理し、合理的かつ納得できる取り分を成立させることのできる第三者の力添えが必要です。


相続放棄したい

相続財産は預貯金や不動産といった有益な財産(積極財産)だけとは限りません。個人の生活あるいは事業継続で必要に迫られて作った借金や、評価額よりも売却維持にかかるコストのほうが大きい土地などの「消極財産」として含まれることもあります。

こんなときは、本当に遺産承継すべきかどうかを丁寧に診断し、最終手段として「相続放棄」の選択も視野に入れるべきです。

死後に争いが起きないようにしたい

人はその長い一生で、自分すら把握できないほどの多種多様な資産を形成するものです。これら相続財産に対する考え方は、被相続人と相続人のあいだで差異があります。
こうした状況への認識が完全でないことが、生前準備の失敗に繋がるのです。

遺言書作成や贈与を行うときは、所有財産の全容をまず明らかにした上で「家族の意思尊重」「遺せる財産評価額の最大化」の2点に必要なことを漏れなく実施することが大切です。

遺産承継の手続きについて 相続の基礎知識

遺産承継の手続きを実際に行うのは、遺された家族です。
相続人の共有に属した相続財産(民法第898条)は、まず取り分を決め、相続財産の名義変更手続きを実施し、その後は相続税申告の義務が課せられます。

ここで紹介する相続の基礎知識は、家族を亡くしたばかりの相続人・家族の将来を案じる被相続人の両方にとって重要です。

相続の3つの方法

各相続人の遺産の取り分を決める方法には、以下3種類があります。

「遺言書」の内容を実現する
遺言書が見つかったときは、異議を唱える家族がいない限り、その内容を実現しなければなりません。被相続人の意思で「遺言執行人」が定められ、その権利義務(民法第1012条)に沿って取り分の実現を代表して執り行ってもらえるケースもあります。
「遺産分割協議」を行う
遺言書がどうしても見つからない場合は、共同相続人による話し合い(遺産分割協議)で取り分を決めます。合意内容は法律上有効な「契約」として締結する必要があるため、協議の最後に書面(=遺産分割協議書)を作成し、相続人全員が署名捺印を行わなければなりません。
遺言書があったとしても、全員の同意の上で、遺言書とは異なったわけ方による遺産分割をすることも可能です。
「法定相続分」に沿って取り分を確定させる
遺言書がなく遺産分割協議の実施も難しいケース(相続人の一部が音信不通であるケースなど)では、法定相続分に沿って相続財産の名義変更手続きを実施します。
ただし本方法での遺産分割は、不動産等の「共有」状態が解消できず、相続人の意思で自由に管理処分できません。遺産分割協議が難航して相続税申告が間に合わなかったときなど、一時的な手段として実施するのが一般的です。

共通するのは、まず遺言書を丁寧に捜索する必要がある点です。
遺言書が自宅にあるとは限りません。貸金庫や公証役場などで保管されている可能性も十分に考えられます。遺産について準備なく家族が亡くなったときは、相続財産の調査を兼ねて各機関に問い合わせ(名寄せ照会・遺言検索など)を行うべきです。

法定相続分・遺留分とは

遺言書作成と遺産分割協議のどちらにおいても「法定相続分」を基礎に取り分を協議します。
法定相続分は血縁関係や家族構成員により異なるため、法律上の考え方(取り分の計算方法)の理解が役に立ちます。


法定相続分の考え方

法定相続の考え方では、生活保障の優先順位が高い「配偶者」には必ず遺産の分配が実施されるべきとしています。配偶者が分配を受けたあとの残りの遺産は、相続権を持つ親族(子・直系尊属・兄弟姉妹)のうち最も順位の高い立場がすべて承継します。

配偶者の法定相続分は、同時に遺産承継する親族の相続順位により異なります(例1~3参照)。
また、胎児に相続権がある(民法第3条1項・第886条各号)点にも留意しなければなりません。被相続人に妊娠中のパートナーがいる場合は、法定相続分の算出で考慮に含めます。

【例1】配偶者・3人の子・父母・兄弟姉妹に相続権があるケース

配偶者:2分の1
子(相続順位1位):それぞれ6分の1ずつ
→父母(相続順位2位)・兄弟姉妹(相続順位3位)は取り分なし

【例2】配偶者・父母・兄弟姉妹に相続権があるケース

配偶者:3分の2
父母(相続順位2位):6分の1ずつ
→兄弟姉妹(相続順位3位)は取り分なし

【例3】配偶者・兄弟姉妹に相続権があるケース

配偶者:4分の3
兄弟姉妹(相続順位3位):8分の1ずつ


遺留分とは

遺留分とは、死後の生活保障の必要性が高いと判断される相続人(配偶者・子・直系尊属)に対し、最低限認められている取り分です(民法1028条)。
法定相続分は権利ではなく目安のひとつと考えられる一方で、遺留分は侵すことのできないルールである点に要注意です。遺言書や遺産分割協議の際、特定の相続人の遺留分を損なうような取り分が定められたときは、相当の金銭支払いでカバーするよう求める権利が認められています(遺留分侵害額請求権)。

【参考】遺留分の割合
遺留分権者の続柄パターン 配偶者 直系尊属
配偶者のみ 1/2
子のみ 1/2
直系尊属のみ 1/3
配偶者・子供 1/4 1/4
配偶者・直系尊属 1/3 1/6
子供・直系尊属 1/2

遺留分侵害トラブルは、いわゆる“争続“の発端になりやすいものです。
どうしても特定の家族に取り分の割合を優遇しなければならないときは、遺留分権者をどのように保護するか慎重に検討すべきです。

相続分が確定した後の手続き

遺言執行や遺産分割協議によって取り分が確定したときは、その内容に沿って遺産の名義変更が必要です。相続財産に含まれる資産種類により、金融機関・法務局の関係各所で手続きしなければなりません。

いずれの手続きでも、戸籍謄本や住民票(被相続人と相続人全員分)といった大量の添付書類の提出が求められます。書類収集には費用だけでなく時間的コストもかかるため、専門家への依頼することも検討しましょう。

【相続財産の名義変更】
  • 預貯金:払戻し手続き
  • 不動産:相続登記
  • 有価証券:株主名簿の書き換え・証券口座からの移管手続き
  • 知的財産権:特許庁・文化庁等への名義移転手続き

相続税申告の期限・基礎控除

遺産承継が起きた時は、被相続人の死亡翌日から10ヵ月以内に「相続税申告」を実施します。申告は共同相続人全員でそれぞれ実施し、相続財産全体への課税額を各人の取り分に振り分けるかたちで納付額を決定しなければなりません。

受け継いだ大切な財産を有効活用するためにも、過大申告がないよう税制の理解が欠かせません。
配偶者控除・小規模宅地特例など、相続人あるいは承継した資産種類によってどんな節税テクニックを用いることが出来るのか見極める必要があります。
相続税そのものの計算方法が複雑である上、適用できる税制の判断には弁護士・税理士による強力な連携が不可欠です。

【参考】相続税の計算方法
・「課税遺産総額」を計算する
相続財産評価額 + 相続時精算課税を適用した贈与財産評価額 - (葬儀費用+遺産に含まれる負債+非課税財産) + 死亡3年以内の生前贈与 - 基礎控除※

※基礎控除=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

・「相続税」を計算する
相続人1人あたりの相続税=(課税遺産評価額×法定相続分の割合)×相続税率
 →法定相続分のある相続人ごとに計算し、最後に合算
・各人の納付する相続税を計算する
2×実際に得た取り分の割合-各種税制による控除額

生前準備(終活)とは

生前準備の目的は、相続人の負担を防ぎながら資産活用に遺志を反映することです。認知症対策も意識すると、より家族全体にとって安心できる環境を整えられます。

【参考】生前準備(終活)として出来ること

基本:遺言書作成・後見開始の準備・相続税対策
応用:民事信託(家族信託)の利用


遺言書の作成方法

遺言書作成は生前準備のベースになると言っても過言ではありません。ところが、保管中の遺言書紛失・遺言書そのものの無効化(あるいは有効性に疑義が生じる)といった失敗ケースも決して少なくないのが現実です。
基礎知識として、民法で定められた遺言書の3形式の理解が欠かせません。

どの形式で遺言書を作成するにせよ、相続財産を明確に指示した上で「家族の意志」「相続税対策」を意識した取り分を決めます。内容を作り込む段階では専門的判断が不可欠です。

【遺言書の3形式】
・自筆証書遺言
手書きで作成し、民法第968条各項で定められるルールに沿って署名・捺印・日付記入を行うことで有効性が生じる形式です。
・秘密証書遺言
手書きあるいはワープロソフトで作成し、証人2名と公証役場で封をした遺言書です。生前の開封を防ぎながら遺言作成記録を公証役場に残せるため、プライバシーを守りながら遺言書捜索の負担軽減を実現できます。
・公正証書遺言
あらかじめ原案を作成し、公証役場で遺言書作成を行う方法です。自宅保管での紛失リスクがなく、法律で指定された書式から逸脱することによる無効化も回避できるのがメリットです。
また、他の形式は発見時に「検認」(家庭裁判所での開封手続き)が必要になりますが、本形式では不要です。相続開始後は速やかに内容を実現できるため、相続人の負担を軽減する効果が大きいと言えます。

認知症になったときの「後見制度」とは

相続が開始するまでの認知症リスクは回避しがたいものです。法律上、たとえ所有者の認知能力が自身の利益を判断できなくなるレベルまで低下しても、その財産管理や相続権行使を家族がとってかわることは認められません。
そこで、認知症発症と同時に起きる資産凍結を防ぎ、スムーズに財産管理を信頼できる人へと引き継げるのが「成年後見制度」です。

認知症になったときの対処を検討するときは、後見制度は遺言書機能(死亡時に財産の承継先を決める機能)を具備していないことに要注意です。認知症発症前から財産管理を信頼できる人に委ねられる「民事信託・家族信託」を含め、家族にとってよりよい選択を行う必要があります。

【参考】成年後見制度の種類
・法定後見制度
認知症などで判断能力が落ちた時、本人の家族等からの申立てで後見人による財産管理を開始する制度です。誰が後見を行うかは家庭裁判所の判断に委ねられ(=後見人の選任)、財産管理の内容も「評価額を減らさない範囲」に限定されます。
・任意後見契約
あらかじめ本人の意思で詳しく取り決めを交わした上で、判断能力の低下がみられたときに速やかに後見開始を行う契約です(移行型)。家裁に委ねずとも契約内で後見人を決めることが認められ、財産管理の内容も将来被後見人となる本人の意思を反映できます。

死後、財産を相続する方へ 遺産分割・争続解決

遺産承継の手続きは、資産の大小に関わらず多大な労力を要します。相続の悩みは家庭ごとに異なり、基礎知識があっても対処できるとは限りません。
これから亡くなった方の財産を受け継ごうとするときは、相続に強い弁護士に委ねるのがベストな選択です。

【相続人向け】弁護士のサポート内容
  • 遺産分割協議
  • 不動産登記
  • 相続税申告・節税アドバイス
  • 相続放棄・限定承認

特に弁護士による支援が活きるのは、以下のような頻出ケースです。

遺言書がないまま相続が始まった

まずやるべきことは、遺言書の捜索です。相続手続きが終わったあとで遺言書が発見されると、遺産分割が無効になってしまう恐れがあります。
捜索しても遺言書がみつからないときの「遺産分割協議」をスムーズに進めるには、全体の流れを決めておくのが大切です。まず相続財産を調査して目録を作成し、家族それぞれの意思を整理して分割方法をすり合わせる必要があります。

こうした遺言書のない相続ケースでは、財産調査から協議書作成まで「公正な判断ができる第三者」として弁護士による協議の主導が得られます。

遺留分侵害額請求したい

遺留分侵害額請求を行っても、相手方がスムーズに応じるとは限りません。
本人に返還する意思があっても、不動産や非上場株式などの分割しづらい資産が返還実現の妨げになっている可能性もあります。現金資産が十分に確保できなければ、金銭支払いを実行することはできないでしょう。
したがって、遺留分侵害額請求権を行使する際には、金銭支払いを実現できるような提案をもちかけるなどの戦略が必要です。弁護士に依頼することで、和解交渉や訴訟を中心に的確な対応を実施できます。


遺留分侵害額請求された

遺留分侵害額請求されたときは、相手の言い分が正しいかを慎重に検討すべきです。
そもそも遺留分相当額について請求者が把握していない可能性を考慮して、はじめに遺産の評価額を正確に見定めなければなりません。さらに請求者への生前贈与・遺贈がなかったか洗い出し、事実が判明したときは残高照会書や契約書などの立証能力のある資料を収集する必要があります。

相続に強い弁護士に依頼することで、これらの一連の流れを実施してお互いの主張を法的に整理し、感情的対立を避けて合理的に対処可能です。

生前に金銭的支援を受けていた相続人がいる

生前に結婚や生計の資本として受けた金銭的支援は「特別受益」とし、被支援者である相続人の取り分から控除可能です(=持戻し)。
問題は、支援を受けた当時の記録が残っていない可能性がある点でしょう。当時の貨幣価値を含めて、特別受益を客観的で信頼のおける立証資料を準備して指摘しなければなりません。また、兄弟姉妹以外の相続人に最低限保障された「遺留分」を理由に抵抗される可能性も否めないでしょう。

特別受益の持戻しの実現では、経験や判例知識に基づく慎重な対応が求められます。感情の衝突による話し合いの平行線化を避けるためにも、弁護士の介入は欠かせません。


介護や家業手伝いの苦労を相続分に反映してほしい

被相続人の事業や生活に対する貢献には「寄与分」が認められ、自身の相続分に上乗せすることが出来ます(民法第904条2項1号)。
実際に寄与分を相続に反映させる上で難しいのは、“貢献内容”の金額評価です。評価を行う際は、立証資料(労働時間・金銭支援時の送金記録)などを出来るだけ収集した上で、有償で職業人が同じ支援を行った場合の報酬などと照らし合わせる必要があります。ただし、妥当な寄与分評価額を算出できたとしても、請求にあたって意見衝突は回避できません。

弁護士が寄与分の立証に必要な準備を丹念に行い、第三者として話し合いに介入することは、遺産分割の公平化に欠かせないと言えます。

借金や価値のない土地を相続したくない

借金や価値のない土地などの「負の遺産」(消極財産)を承継したくないときは、相続放棄が有効です。
ここで問題となるのが、手続きの煩雑さです。相続人全員の戸籍謄本や住民票などの多数の資料を揃える必要がある上、死亡日の翌日から3ヵ月以内という期限が設けられているのです。その上、相続放棄する前に債権者から督促され、日常生活を乱される可能性も十分考えられます。
相続放棄の手続き自体は、比較的容易のため、専門家に費用を払うより、ご自身で家庭裁判所に問い合わせる方が良いかもしれません。


不動産の分割方法が分からない

不動産は分割しにくい財産のひとつです。
最初にかならず行いたいのは、登記簿の確認と売却価格の査定です。その上で、相続人それぞれの意思・節税のどちらも意識し、最適な分割方法を選択しなければなりません。

共有名義だと、二次相続や相続税の控除額に悪影響が出る可能性を考える必要があります。被相続人が遺した配偶者の住居を確保しなければならないときは、代償分割や共有など売却処分しない方法へと舵を切る必要があります。
分割方法は相続税の課税額に影響する可能性があり、節税も意識しなければなりません。税務分野・不動産分野と連携の取れた弁護士だからこそ、この問題を解決できます。

【参考】不動産の分割方法

共有:相続人の共有名義にする
現物分割:複数の不動産を各々の相続人が取得する
換価分割:市場で売却し、その代金を分割する
代償分割:特定の相続人が取得し、他の相続人に金銭支払い等を実施する

将来、被相続人になる方へ 生前準備

相続は生前に家族全員で話し合っておくのがベストです。節税や家業の行方などを織り込み、家族に残せる財産を最大化しておくことも大切です。
相続問題を扱う弁護士の役割は、ひとつひとつの家庭が共有する相続イメージを形にすることです。

【被相続人向け】弁護士のサポート内容
  • 遺言書作成
  • 相続人調査
  • 相続財産調査
  • 民事信託・家族信託

配偶者が亡くなった後の相続人も指定しておきたい

二次相続以降のことを決めるなら、民事信託がおすすめです。
民事信託とは、財産管理人(=受託者)・財産から利益を受ける人(=受益者)をあらかじめ定めておき、指定条件に沿って受益権移転や金銭支払いを実施する制度です。本事例のケースでは、受益権の移転先を指定することで、二次相続までの遺産の移転先を固定できます。

本例に限らず「認知症発症と同時に財産管理を子どもに任せたい」といった様々なケースに民事信託を活用できます。相続分に長けた弁護士に相談することで、個別事例でのデメリット説明から契約書作成まで、明快に理解を深めながら手続き可能です。

【例】子どものいない夫婦の相続例

被相続人の希望:妻に財産を託し、妻が亡くなったあとは自身の弟に相続させたい。
→遺言書では妻から弟への相続は指定できません。妻に財産を残す内容の遺言書を残すと、意図に反して妻の血縁者に相続財産が渡る可能性があります。
民事信託を活用すれば、生前は妻を受益者としておき、妻の死後は受益権を弟に移転させることで、希望通りの二次相続が実現します。


生前贈与で節税したい

生前贈与での税対策では、相続時精算課税制度・小規模宅地等・教育資金贈与特例などの適宜活用をおすすめしています。

・相続時精算課税制度とは
直系卑属(子や孫)への生前贈与にかかる贈与税について、控除額を2,500万円まで拡大した上で一律税率(課税評価額の20%)とする制度。適用対象にした贈与財産は相続開始時に課税されるが、制度適用時の評価額が基準となります。
相続税が高額になるケースはもちろんのこと、値上がりする可能性のある資産(市街地周辺の宅地等)で節税効果が高いのが特徴です。
・小規模宅地特例とは
被相続人の居住または事業の用途で使用していた宅地等について、一定の限度免責内で50%または80%の相続税の減額を行う制度です。マンション購入により現金資産を不動産に変換して本特例を適用するなど、節税のための応用テクニックとして用いることが出来ます。
・教育資金贈与特例とは
30歳未満の子どもか孫に対して、教育資金として、1500万円まで生前に贈与しても非課税となるという制度です。しかし、この制度はめちゃくちゃ面倒です。また、この制度を利用するのは、一括でもらうメリットがある場合のみです。つまり、相当高齢、または、死期が近いため、一括の必要がある場合です。通常あまり意味がありません。税理士さんも意味がないことをよくわかっていない場合もあり、制度を利用するには検討が必要です。

各税制には適用要件が定められており、併用不可であることに要注意です。
実際に対策するにあたり、弁護士と税理士の連携による診断は欠かせません。


内縁関係の妻・夫に財産を残したい

内縁のパートナーには相続権がないため、遺言書作成・民事信託などの「確実に相続させられる手段」を選択する必要があります。
当然、遺留分についても十分配慮しなければなりません。生前贈与を検討する場合は配偶者控除が適用できないため、遺贈額を最大化する方法についても要検討です。
家族の形にあわせた相続も、弁護士の知見を駆使した対処が求められます。


事業承継を準備したい

事業承継を検討する際は、次の三本柱で考える必要があります。

1.自社株移転時の税対策
贈与税または相続税が猶予される「事業承継税制」を利用するには、一定の雇用要件や議決権数要件があります。左記要件を満たせるよう、会社の経営状況を整理しておくべきです。
2.株式譲渡にかかる承認手続き
国内企業の大部分は中小規模であり、会社に対して排他的支配を実現するため株式に譲渡制限をかけていることが多いのが現状です。譲渡制限株式の移転にあたっては取締役会または株主総会で承認を得る必要があり、会社法の知識に基づく手続きの理解が欠かせません。
3.役員や共同相続人への配慮
後継者以外の役員から何らかの不満が生じる可能性はもちろんのこと、自社株は高額資産であることから共同相続人のあいだで不平等が起きる場合があります。とくに「遺留分」の確保を心掛け、後継者以外の経営に関与しない家族へ金銭支払いが実施できるよう、現金資産を準備しておくことも要検討事項です。

以上のポイントを総合的に判断するには、会社法・相続法・税務の3分野にまたがる知識が必要。スムーズな事業承継のため、専門家の意見が欠かせません。

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