解消できなかった感情のわだかまりが複雑に絡まり、なかなか離婚の話し合いが進まずお困りではないでしょうか。
離婚で最も労力を要するのは、金銭的な関係清算を巡る話し合いです。円満に別れられると確信していた夫婦ですら、協議中に意見対立が生じて長期間つづく揉め事に発展するケースが見られます。
離婚を巡るお金と子どもの問題(財産分与・慰謝料・養育費・親権)を解決するにあたり、下記のトラブル例と知識が役立ちます。

よくある離婚トラブル 離婚調停の件数は年間7万件以上の高止まり状態にあり、平均審理期間も上昇傾向にあります。

調停に至るのは「協議で解決できないほど離婚トラブルが進んだ状態」であり、ここで言うトラブルのほとんどは下記のようなものです。

財産分与の話し合いが進まない

財産分与の権利義務は誤解が多く、一方的に不利な条件をつきつけられるケースが相次いでいます。
なかでも多いのは、専業主婦(主夫)にまったく分与しようとしない例や、独身時代に築いた財産も分与対象に含めようとする例です。
公平に夫婦共有財産を分割しようとするときは、まず分与対象となる資産の範囲を確定させ、分与の割合・方法を明確にしなければなりません。意見対立がある場合は、法律上の根拠を明らかにすることも大切です。

養育費支払いに不安がある

養育費は未払いトラブルが多く、継続して支払いを受けているひとり親世帯はわずか24.3%※です。
海外では養育費を“子どもの権利”と見なして財産執行を公的に認めていますが、同様の制度は日本において全く整備されていません。
将来発生しうる養育費未払い問題を防ぐには、離婚時に支払い条件を明示した書面(公正証書)を作成しておくべきです。

※参考:平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告
引用は母子世帯の割合

離婚に応じてくれない

すでに修復不可能な関係であるにもかかわらず、子どもの養育環境等を理由に離婚に応じないケースが見られます。夫婦2人だけで話し合いを継続しても、双方の主張がかみ合わず進展しません。
法律上、離婚が認められないのは「慰謝料等の債務履行が済んでいない」と判断される事例のみです。左記を弁護士から伝え、建設的な話し合いを進めるよう相手に呼びかける必要があります。

離婚したくない

離婚を拒み続けるのは、夫婦双方にとって得策ではありません。相手の意思に反する主張をするほど溝は深まります。そればかりか、別居がすでに始まっているケースでは婚姻費用(婚姻期間中の生活費)が積み上がり、無意味な経済的負担も強いられてしまいます。
子どもや元パートナーとの関係維持を望む場合は、離婚条件について前向きに話し合いを進める姿勢が大切です。話し合いの過程を法的・精神的に専門家が支えることで、関係解消のダメージを低減できます。

離婚トラブルを回避 離婚の基礎知識

夫婦の経済的関係を清算する上で、離婚原因に関わらず「財産分与」と「養育費」の話し合いは必須です。
どちらか一方に離婚原因がある時は、もう一方の精神的ダメージを回復するための「慰謝料」についても合意に至るまで話し合わなければなりません。
それぞれの取り決め方にはルールと目安があり、法律上の条文解釈や判例に沿って適宜判断を行います。離婚トラブルの多くを占める“金銭面を巡る意見対立”は、下記の基本を押さえれば回避可能です。

財産分与のルール

夫婦には「協力扶助義務」(民法第752条)があり、婚姻期間中に築いた財産は共有物と見なされます。したがって、離婚届を提出する前に財産分与について話し合い、公平に取り分を決めて名義変更の手続きをとらなければなりません(民法第768条1項)。
財産分与の割合と対象には、下記の法律上の目安が定められています。

財産分与は50%ずつが原則

財産分与の割合は収入格差に関わらず50%ずつが原則です。
家事と労働のいずれも共有資産形成への貢献と見なされており、取り分の割合を変更したいケースでは法的に認められる相当の事情(夫婦の一方の特別な貢献)が不可欠です。

財産分与の対象となるもの

財産分与の対象となるのは「婚姻期間中に築いた資産」のみで、住宅ローン等の債務(マイナスの資産)も含まれます。“婚姻期間“とは夫婦同居を維持している時間を意味し、別居後の新得財産は含まれません。

財産分与の対象となる「プラスの資産」
  • 現金
  • 預貯金
  • 居住用不動産
  • 自家用車
  • 結婚生活のために購入した家財類
  • 扶養者の支払い済み保険料
  • 支払い済み保険料(生命保険や学資保険など)
  • 退職金(将来もらえるもの含む)
財産分与の対象となる「マイナスの資産」
  • 住宅ローンの残債
  • 自動車ローンの残債
  • 教育ローンの残債
  • 借金(生活費支出目的)の返済義務

養育費の決め方

養育費の支払い義務の根拠は「生活保持義務」(扶養者と同等の生活水準を被扶養者に保持させる義務)です。毎月支払う金額を決める際は、実際に生じている子育て費用ではなく、両親の収入格差を考慮しなければなりません。
一般的には子1人あたり月々4万円〜6万円が目安とされており、個別のケースで金額を決める際は裁判所の公表する養育費算定表が参考になります。

【参考】養育費の平均金額

母子家庭43,482円
父子家庭32,238円

※参考:平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告

養育費の算定表は日弁連でも作成されており、裁判所作成の表に比べて現代の子育て事情がより忠実に反映されています。

養育費には教育費・医療費を上乗せできる

そもそも金額の目安は統一的なものではなく、家庭ごとの事情を十分に反映されるべきです。
過去の離婚裁判では、私立学校の学費(公立学校の学費控除分)や塾代・医療費等の上乗せも認められています。まずは子どもの将来について認識を一致させ、必要な支出を明確化しておくことが大切です。

養育費はいつまでもらえるのか

養育費がもらえるのは成人年齢までとするのが原則ですが、22歳まで(あるいは高等教育の修了時まで)と取り決めを交わしておくのが安心です。近年の進学率上昇を受け、法務省でも「養育費の支払い終期は大学卒業等の進学計画に合わせて決めるべき」呼びかけが行われています。
養育費未払いトラブルにより子どもの未来が断たれる結末を防ぐためにも、支払いの終期は明確化しておかなければなりません。

不倫・DV・モラハラの慰謝料

不貞行為や心身に対する暴力が行われていた場合は、損害賠償請求権に基づいて「慰謝料」を請求できます。慰謝料の相場は100万円から300万円であり、婚姻生活中の夫婦関係・離婚原因となった事実関係を総合的に判断して決定します。

慰謝料請求が認められる具体的ケース

慰謝料請求が認められるのは、不倫や身体的な暴力だけではありません。
「生活費を渡さない」「人としての尊厳を傷つける」などの行為でも請求が認められます。

不貞行為(貞操義務違反)

飲食店や性風俗の接待従事者との関係(いわゆる”枕営業”)などは慰謝料請求が認められません。

心身への暴力行為

殴る蹴るなどの暴行や、怒鳴る・無視する・侮辱的で人格否定につながる言動をとるなどの行為が該当します。実際にかかった治療費だけでなく、精神的苦痛に対する賠償相当の金額を請求できます。

経済的暴力

生活費を渡さず必需品が購入できない、仕事をやめさせようとするなどの行為が該当します。未受領の婚姻費用(=婚姻期間中の生活費)のほか、精神的苦痛に相当する慰謝料が認められます。

その他

性的虐待や人間関係の遮断なども家庭内暴力のひとつです。長期化し、心療内科通院などの客観的に見て被害が大きいと判断できる事情があれば、慰謝料の算定で考慮されます。

慰謝料の請求方法

慰謝料の請求交渉にあたっては、時効の完成(民法第724条)を阻止するため、まずは内容証明郵便などで請求の意志を示すのが基本です。「財産分与するので慰謝料は支払わない」等の不当な主張が行われ、意見対立が解決できそうにないときは、調停・裁判で法律上の判断を仰ぎます。
離婚原因を作った相手と話すことは、精神的ストレスだけでなく危害を加えられるリスクも引き受けなければなりません。弁護士を代理人とすることは、身を守る上で時として不可欠です。

親権の決め方

親権は大きく「財産管理権」と「身上管理権」に分類されます。両方をひとりの親に属させるか、それとも夫婦で分担するかは、子どもの心身の状態を第一にして考えなければなりません。

親権に含まれる2つの権利グループ

財産管理権

子どもの行う法的契約の同意・追認を実施したり、相続権を代理で行使したりする際に必要な権利です。携帯電話の回線契約とその解約や、進学先の学校との契約に必要です。

身上監護権

子どもと一緒に暮らし、その身の回りの世話やしつけを行うための権利です。身上監護権を持つ親(監護親)は養育費を受け取る権利も同時に生じます。

親権者になるための条件

親権者の決定は「子の利益が最優先事項」だとされており(民法第766条)、原則として離婚原因に依らず判断されています。最も重視されるのは子ども自身の意思ですが、未熟で意思表示が難しい年齢(目安として10歳未満)の場合は、母親が親権者として認められる傾向があります。

親権者に求められる条件
  • 心身ともに健康か
  • 離婚前の育児実績は十分か
  • 離婚後すみやかに経済的自立を果たせるか
  • 子ども自身が監護者または財産管理者として望んでいるか

親権者が両親だけでは決めきれず、離婚調停(または親権者決定調停)で決める際は、両親の関係悪化の状況も考慮されます。

親権者決定で離婚原因はどこまで考慮されるのか

子どもの幸福を第一にする原則上、離婚原因を作った側が親権者決定から排除されるのは、その行為が子どもの心身に影響を及ぼしていた場合のみです。

例として「家庭内暴力・モラハラが子どもの眼前で行われていた」「子どもにも危害を加えていた」等の事情は、その加害者が親権者としてふさわしくないと判断される要因になります。 一方で不貞行為については、あくまでも両親のあいだで問題が止まっている限り、親権決定で考慮されることはありません。ただし、不倫が遠因のネグレクト・世帯収入の使い込みなど、子どもの養育環境への影響は重視されます。

「父親として親権を得たい」「離婚原因を作ってしまったが子どもと一緒にいたい」等の考えを実現させるには、子どもにとってその選択が幸福につながる事情を客観合理的に説明できる状態にしておかなければなりません。説明の整理にあたり、家庭裁判所の調停調査官(親権決定にあたり家庭訪問などを実施する役割の人物)の判断傾向に通じた専門家のサポートが不可欠です。

面会交流権は原則認められる

監護権を得られなかった親と子どもが継続的に交流をもつ権利(=面会交流権)は、原則として認められます。認められないケースとして考えられるのは「家庭内暴力があった」「監護親について悪いイメージを教え込まれる恐れがある」等、親子を引き合わせるのが望ましくない事情がある場合のみです。

監護親が面会交流権を認めるメリットとして、非監護親の養育費支払いの意欲向上が期待できる点が指摘できます。

氏・戸籍の問題

婚姻中に配偶者の氏を名乗っていた人は、離婚により旧姓に戻ります(復氏)。一方で子どもについては、離婚しても継続して配偶者の氏を名乗り、戸籍も元配偶者のまま移動しません。
親が婚姻中の姓を名乗りたい場合は「婚氏続称届」の提出、子を旧姓にしたい場合は「子の氏の変更許可」の提出とのように、それぞれ離婚届とは別に役場で手続きが必要です。

氏・戸籍に関する必要な届出

離婚後の姓
旧姓に戻る 届出不要 「子の氏の変更許可」の届出要
(民法第791条)
婚姻中の姓を継続する 「婚氏続称」の届出要
(戸籍法第77条の2)
届出不要

氏は戸籍に紐づくため、子の戸籍は氏の変更とともに旧姓に復籍します。
女性が必要になることの多い氏姓関連の手続きは、役場や裁判所に足を運ぶ日程を考慮し、離婚前から計画しておくのがベストです。

「協議離婚」「調停・審判離婚」「裁判離婚」 離婚手続きの流れ

離婚手続きには「協議離婚」「調停・審判離婚」「裁判離婚」の3種類があり、協議離婚(裁判所を介さず話し合いで離婚条件を決める手続き)がケース全体の80%以上を占めています。他方、協議中に約束を明確化しなかったことが原因で、財産分与の不履行・養育費不払いなどが多発している点は見逃せません。
双方不満のない関係解消を実現するには、金銭支払い等の話し合いの内容を整理し、合意内容を書面化しておくべきです。弁護士によるレール敷設があれば、下記の離婚届提出までの全体の流れをあらかじめ押さえながら上手に進められます。

協議離婚の流れ

協議離婚に決まったスケジュールはなく、夫婦のペースに合わせて進められます。
ただし、話し合いの混乱や約束不履行を防ぐため、書面化(離婚協議書または公正証書の作成)を含めた全体の進行計画が必要です。

合意した離婚条件を書面化する際は「強制執行認諾付公正証書」(弁済不履行時の強制執行を容認する債務者の文言が付された公正証書)の作成がベストです。
公的文書としての法的効力を有すだけでなく、金銭支払いの約束が果たされないときは訴訟を経ずに給料差押え等の執行に踏み切れるからです。あらかじめ夫婦のあいだで書面の効力を共有しておくことで、離婚条件に心理的効力を発生させられるメリットもあります。

協議離婚の流れ

  • 離婚の諸条件について話し合う
  •  
  • 合意内容をもとに離婚協議書または公正証書を作成する
  •  
  • 離婚届を提出する
  •  
  • 子の姓・元夫婦それぞれの姓を決定する
  •  
  • 離婚成立

調停離婚の流れ

「夫婦の接触が望ましくない」「当事者だけでは意見対立を解消できそうにない」といったケースでは、いずれかの居住地を管轄する家庭裁判所で離婚調停の申立てを行います。
調停期日ごとの話し合いは1時間半~2時間程度であり、期日が判明しだい主張したい内容を整理に着手しなければなりません。

調停の結果は確定判決と同等の効力を有する一方、結果が得られるまでは労を要します。
相手方が調停に応じない・調停委員の意見が相手方に偏る等のトラブルが生じる可能性は否めず、当日のコミュニケーションの取り方等の対策は必須です。

調停離婚の流れ ※調停期日の話し合いを2回行う場合

  • 居住地の家裁へ離婚調停の申立てを行う
  • 申立てから1週間程度
  • 調停期日の決定
  • 決定から10日~14日程度
  • 調停期日の通知
  • 申立てから1ヵ月程度
  • 第1回調停期日
  • 第1回調停期日から1ヵ月半程度
  • 第2回調停期日
  •  
  • 調停成立or調停不成立or調停に代わる決定

自力での対応が難しい 離婚トラブルの例

「婚姻中の債務をまだ履行しきれていない」「夫婦間の所得格差が大きい」等の事情は、離婚トラブルを複雑化させる一因です。以下のような例では、夫婦双方の新生活のビジョンを整理した上での専門的判断が欠かせません。

住宅ローン返済中の財産分与

婚姻生活中の住宅は売却して分割するのが理想的です。しかし、住宅ローン返済中は金融機関の「抵当権」(債権回収目的で売却する権利)が設定されているため、自由に売却できません。
そこで財産分与にあたっては、離婚時点での住宅の市場価値を査定し、売却代金と残債を比較検討する必要があります。

【アンダーローン】売却価値が住宅ローン残債を上回る場合

査定の結果、住宅の売却価値がローン残債を上回る(=アンダーローン)なら、売却のち残債清算後の代金残余分を分割するだけで済みます。残金・毎月支払額の拠出割合をそのまま財産分与時の割合とすることで、公平な財産分与が実現します。

【オーバーローン】売却価値が住宅ローン残債を下回る場合

一方、ローン残債が住宅の売却価値を上回る状態(=オーバーローン)では、売却せず債務者が居住し続けるかわりに、離婚後の弁済も負担するのが原則です。
問題は、ペアローンや保証人契約により夫婦共同で債務を負っているケースです。この場合、売却価値に対する財産分与の割合相当の金銭支払いを、転居する配偶者に対し実施しなければなりません。離婚後の世帯収入減少により弁済に足る資力がないのなら、債権者と交渉して住宅売却を認めてもらう「任意売却」も視野に入れる必要があります。

不倫相手への慰謝料請求

不倫相手も離婚原因における「共同不法行為」の加害者であるため、慰謝料請求が認められます。
ただし、請求根拠(下記参照)について否認される恐れがあるため、請求開始前に不貞行為の事実も含めた証拠収集は極力済ませておくべきです。

慰謝料請求の根拠となる条件

  • 相手方の故意または過失があった
  • 不貞が夫婦関係の破綻をもたらした
  • 配偶者からの償いが不十分である
  • 不貞の事実を知ってから3年以内の請求である

不倫相手での請求では、法的な問題(不法侵入やプライバシー侵害など)を指摘されないよう、迅速な対応が必要です。さらに、不倫慰謝料は当事者2人の合算で算出されるため、配偶者からすでに支払いがあった場合は請求額から控除しなければならないのも課題です。
経済・精神の両面で解決するには、対応全体の流れについて事前の専門家のプランニングが不可欠です。

熟年離婚の悩み

熟年離婚では、夫婦のうち所得の少ない方の経済的自立が課題です。
双方が老後に渡って生活を維持できるよう、年金・退職金それぞれの分割を忘れずに実施しなければなりません。

年金分割の方法

家事専従者や被扶養者として就労していた人の離婚では、老齢年金を確保するため年金支払い記録の分割請求が必要です。
3種類ある老齢年金のうち、国民年金・共済年金は年金事務所で所定の手続きをとるだけで分割可能ですが(3号分割)、一方の厚生年金は配偶者と話し合いの上で事業所に分割請求しなければなりません(合意分割)。

【参考】年金の種類
  • 国民年金…会社員・自営業者が加入対象
  • 共済年金…公務員・学校職員等が加入対象
  • 厚生年金…会社員が加入対象

※年金加入者が会社員の場合、国民年金・厚生年金の両方について分割請求を要します。

年金分割は忘れられがちな手続きでもあります。あらかじめ離婚時に必要な手続きを全て把握しておき、漏れなく実施しなければなりません。

退職金の財産分与

5年~10年以内の近い将来に支給予定のものを含め、退職金の財産分与を求めることが出来ます。
基本的な財産分与のルールと同じく、その“内助の功“が認められる家事専従者等も原則50%の割合で請求可能です。

【参考】退職金の財産分与で請求できる額

=(退職金支給額÷勤続年数)×婚姻期間

実際に請求する際に課題となるのは、婚姻期間の考え方です。法的には「婚姻期間=同居期間」であるところ、夫婦間で認識の差異があるケースは少なくありません。
さらに、定年退職前の分与請求事例では、分与相当額を前払いする資力が退職金受給者にないケースも多々あります。受給と同時に分与が行われるよう不動産に担保権設定を実施する、あるいは分割払いの約束を取り交わすなど、実現性のある分与方法を取り決めなくてはなりません。

経営者・個人事業主の離婚の悩み

事業者の離婚では、額面上の個人資産が多額に及ぶことを背景に、財産分与や慰謝料の過剰請求が行われやすいのが問題です。配偶者や子どもとファミリービジネスを行っていた場合には、経営権からの離脱・後継者候補についても解決しておくべきです。

自社株式の財産分与

会社の経営権または支配権そのものである自社株式は、当然財産分与の対象とすべきではありません。あくまでも「婚姻期間の初めから終わりまでの株式価値上昇分」を分与対象とし、50%もしくは出資割合に応じて分割するのが法律上適切です。
株式の価値算出には複数の方法があり、事業規模や内容に基づいて方法を選択しなければなりません。財産分与の金額を具体化するには、算定知識を持っている専門家のサポートが必須です。

事業用資産の財産分与

個人事業主の財産分与では、事業用資産と私的に所有している資産の区別がしばしば曖昧になっているのが問題です。公平な分割を実現するには「配偶者が出資協力した事業用資産」と「夫婦が共同で築いた私的な資産」を明確化し、それぞれ分与割合を決めなければなりません。
財産分与の対象となる各資産を特定するには、入念な調査が必要です

後継者・配偶者の雇用の問題

ファミリービジネスを行っている企業では、離婚する配偶者の雇用と後継者問題が浮上します。

離婚するほど関係が悪化したからといって、配偶者に解雇あるいは退職勧奨といった処遇を行うことは法律上認められません。従前と同じく十分な賃金や補償を行った上で、配偶者の意思で退職を決断してもらう必要があります。
また、配偶者とのあいだの子どもの相続権は存続します。新しいパートナーやその子どもを経営陣に迎えたい場合は、遺言書作成・遺留分の保障などの相続対策が必要です。
また、配偶者の親から義息子・義娘として事業承継するつもりで養子縁組を行っていた場合は、その解消手続きも不可欠です。

関係解消を実現 弁護士に依頼するメリット

夫婦がまだお互いに敬意を持って話し合える状態でも、第三者を介さない話し合いでは利害が対立しがちです。どんな状況下でも弁護士が介入することで、交渉の代理・離婚後の安心に繋がる書面作成を通じて、双方納得できるかたちでの関係解消を実現できます。

【一例】弁護士が行う離婚サポート

  • 離婚相談へのアドバイス
  • 代理人による条件交渉
  • 離婚協議書・公正証書の作成
  • 請求できる金額の算出
  • 不動産の登記手続き
  • 行政支援窓口の連絡先案内

交渉だけでスムーズな解決を目指せる

離婚の悩みの多くは、夫婦関係の経済的清算の話し合いをする上で、どうしても感情面のわだかまりを排せないことに端を発しています。結婚生活中の遺恨にとらわれて協議が前進しない中、離婚成立を急いでしまった方が一方的に不利な条件を飲まざるを得なくなるケースも多数見られます。

弁護士が介入する最大のメリットは、離婚協議において感情を差し挟まずに済む点です。ケース毎に解決を要する事項を整理し、淡々と代理人による話し合いを進めることで、譲歩せずベストな結果を実現しながら迅速に離婚成立に至れます。


離婚調停を有利かつ迅速に進められる

家裁の調査資料によると、平成28年の離婚調停の平均期間は5.8ヵ月です。全てのケースで納得できる結果が得られるとは限らず、長期化による精神的ストレスを負いながら離婚後も経済的不安を残すケースは稀ではありません。

離婚調停のサポートは、同様のケースについて多数の判例知識を持つ弁護士の腕の見せ所です。
期日当日の短時間の話し合いで主張の正当性を伝えるには、事前の「陳述書」の作成などの工夫が必要です。調停委員とのコミュニケーションの取り方などのよりきめ細かい支援を専門家から受けることで、調停を有利かつ迅速に進められます。


“円満離婚”の見守りも依頼できる

夫婦がまだ穏やかに話し合える関係性を保てているのなら、当事者だけで離婚条件を取り決めるのが最も望ましい方法です。ただし後々のトラブル回避しながら信頼関係を保つには、口約束や曖昧にしている点がないよう注意を要します。

弁護士が介入できるのは、夫婦の対立が進んでいるケースだけではありません。円満離婚においては「協議進行のアドバイス」から「合意書面の作成」まで、夫婦の話し合いを見守り・法的に支える役割も果たせます。

キャストグローバル ご依頼いただくメリット

当事務所では「離婚長期化によるご依頼者様の精神的ストレス」を緩和するため、下記のメリットをお約束しています。

当事務所の強み

スピーディな対応

「一刻も早く離婚したい」「不貞行為の証拠獲得について相談したい」等のスピード感を必要とするお悩みを解決するため、スムーズなご相談対応・交渉開始を心掛けています。

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お仕事・家事・育児に差支えが出ないよう、土日祝を含めて毎日19時まで電話相談のご対応を行っています。

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あい湖法律事務所ではご夫婦のこれまでの歩みに真正面から向き合い、“最後の共同作業”に向けた想いを大切にしています。

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